チェックインカウンターや搭乗ゲートでお客さまをご案内する「グランドスタッフ」。制服でキリっと仕事をしている様子から、優雅で華やかなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
もちろんそれも間違いではないのですが、カウンターでニコニコしているだけではないのがこの仕事。日々空港を駆け回る、実は体力派!?なグランドスタッフの実態に迫ります。
お客さまが空港を訪れたとき、最初にコミュニケーションを取るのは、チェックインカウンターのスタッフ。チケットのお名前や予約番号を照合し、搭乗手続きや荷物のお預かりを行う仕事です。「空港の仕事」と聞いて最初に思い浮かぶのは、この仕事ではないでしょうか。
ときには30kg以上のスーツケースを運ぶこともあるなど、意外と筋力が必要です(笑)
また、天候不良などで出発便が遅延、欠航になることもあります。そのとき、お客さまに目的地までなんとか行っていただけるように、他の便に振り替えをしたり、鉄道などの他の交通手段をお知らせしたり、宿泊先を手配したり、様々なトラブルに対応することも大切な仕事です。
ここまで聞くと「キツそう……」と引いてしまう方もいるかもしれませんが、よく搭乗するお客さまには顔や名前を覚えていただいたり、欠航などでお客様にご迷惑をおかけしているにもかかわらず、必死の対応でお客様にお褒めをいただいたりと、「やっててよかった!」と思う瞬間も多いのです。
次に、ゲート業務。搭乗準備ができた飛行機へ、順にお客さまをご案内していきます。乗り換えで時間ギリギリ!というお客さまがいれば、一緒に重い荷物を持ってゲートまでダッシュすることも。また、「搭乗時間が迫っているのにチェックインしていない」というお客さまがいれば、お名前を呼びながら空港中を探し回ることも。基本的に立ち仕事のため、万歩計をつけてみると、1日の歩数がなんと30,000歩! ということもあります。
ご案内が遅くなると、その分飛行機の遅延にも繋がるため、分刻みのスケジュール管理力、トラブルへの臨機応変な判断力が問われます。
さらに、車椅子の方や妊娠中の方など、サポートが必要なお客さまに付き添うのも大事な仕事です。お客さまと近い距離でコミュニケーションが取れるので、「付き添いが一番好き」というグランドスタッフも多くいます。
「ありがとう」と言ってもらえたときには、嬉しくて小躍りしそうになります。
飛行機が到着し、お客さまが降りてきて預けた荷物を受け取るときにご案内するのも、グランドスタッフの仕事です。
どの便の荷物がどのレーンから出てくるかをアナウンスしたり、荷物をレーンから降ろすのをお手伝いしたり、ロストバゲージの対応をしたりします。また、介助が必要なお客さまの車椅子を押して、一緒に出口まで行くこともあります。
飛行機を降りて次の目的地へ向かうお客さまを見送る、大事な仕事です。
「人と話す仕事がしたかった」「航空会社の制服に憧れて」など、グランドスタッフの仕事についたきっかけは人それぞれ。(「本当はCAやパイロットになりたかったけど……」という人も、意外と多いんです)
でも共通するのは、「接客が好き」「目の前のお客さまに喜んでもらえるのが何より嬉しい!」というサービス精神です。
もちろん大変なこともたくさんありますが、ハネムーンや卒業旅行、初めての海外旅行など、いろんなお客さまの記念すべき1日に立ち会えるのがこの仕事。
「人と関わる仕事がしたい」と漠然と思っている方は、ぜひグランドスタッフの門を叩いてみませんか?