グランドハンドリング、グランドスタッフ、
整備、貨物、客室乗務員……。
職種は違えど、みなそれぞれに
この仕事を目指したきっかけ、
理由があります。
なぜ、今ここで働いているのか。
リアルな声を聞きました。

調査実施期間

2023年2月14日〜2月28日

回答者数

340名

回答者属性

20代〜60代の航空関連産業従事者(男性199名、女性137名、その他4名)

回答者の職種

グランドスタッフ、グランドハンドリング、ロードコントロール、貨物・物流、整備、ケータリング、オペレーション(航務)、旅行販売、客室乗務員 等

グランドスタッフ、グランドハンドリング、貨物・物流、整備では「高校生」、客室乗務員は「専門学校生」・「大学生」という回答が最も多く挙がりました。「就学前」「小学生」と幼い頃から目指していた方もいる一方、なかには「社会人」になってからという人も。意外と別業種から航空関連産業に転職するケースもあるようです。

20歳前後でこの業界に入ろうと決めた人が多いものの、中には小学生や中学生の頃からすでに飛行機や旅行にかかわる仕事をしたいと考えていた人も。どのようなきっかけで今の仕事を目指そうと思ったのか、エピソードを聞いてみました。

航空業界にまったく興味はありませんでしたが、企業説明会でグランドハンドリングの仕事を知り、航空業界の裏方にはこんなにおもしろい仕事があったのか!と興味を持ちました。(20代女性、グランドハンドリング)
高校生のとき、テレビでグラハンの特集番組をたまたま見て興味が湧いた。(20代男性、グランドハンドリング)
父親が飛行機が好きで、休みの日はいつも空港に連れていってもらっていた。その影響で自然と航空業界を志すようになった。(20代男性、貨物・物流)
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はじめは物流業界に就職することを考えていたが、いろいろ情報を集めるうちに、物流会社で働くよりも物流を支える航空・運輸業界のほうに魅力を感じた。(20代男性、グランドスタッフ)
ドラマ「アテンションプリーズ」を見てエアラインに興味を持ちました。英語が好きだったこと、高校時代のアルバイトで接客の楽しさを知ったことから、グランドスタッフに魅力を感じました。(20代女性、グランドスタッフ)
子どもの頃から空港と飛行機に乗ることが好きだった。小学4年生の頃に英語を習い始め、英語を使えて働きながら旅行気分を味わえる職業はなんだろう?と考えた結果、航空業界を目指すことにした。(20代女性、グランドスタッフ)
子どもの頃、帰省のために飛行機に乗る機会が多く、初めてポケモンジェットに乗ったときの興奮を今でも覚えています。高校生で航空専門学校の存在を知り目指したいと思うようになりました。(30代男性、グランドハンドリング)
高校の修学旅行でグアムに行ったとき、マーシャラーの姿を見て「かっこいい!」と一目惚れ。その場で先生に「俺この仕事するわ!」と宣言し、そのままグランドハンドリング学科のある専門学校に入りました。(30代男性、整備・製造)
映画「紅の豚」が好きで空への憧れがあったこと、空港の非日常感が大好きだったことから飛行機に関わる仕事がしたいと思うようになりました。(30代男性、整備・製造)
就活にあたり、社会に貢献する実感が持てる仕事がしたいと思いました。選択肢の一つとして交通インフラである航空業界が頭に浮かび、採用試験を受けました。(40代男性、事務職)
海外旅行が好きなのですが、あるとき旅行中に「この経験ができているのは飛行機があるからなんだな」と感じ、自然と航空会社に魅力を感じるようになりました。(20代男性、事務職)
修学旅行で飛行機を利用した際に、機内でテキパキ働いている客室乗務員の方を見て「かっこいいな」と思ったのがきっかけです。結局客室乗務員にはなりませんでしたが、地上係員として航空産業に関わることができています。(40代女性、営業・旅行)
台風前夜の鹿児島空港で、雨風に吹かれながらも笑顔で飛行機に手を振る整備士を見て「かっこいいな」と思いました。厳しい環境でも他人のために頑張る人になれたら、世界を変えることができるかもしれないと思い、整備士を志しました。(30代男性、整備・製造)
もともと「誰かに夢を与えられる仕事、人から感謝される仕事に就きたい」と思っていました。大学生のときに参加した就活説明会で、航空・旅行業界の仕事内容が私の希望と合致したため、目指してみたいと思いました。(30代女性、営業・旅行)
子どもの頃、空港に行くとワクワクする気持ちになり、飛行機をずっと見ていたいという気持ちがありました。その頃から航空産業に憧れていて、そのまま就職しました。(30代女性、事務職)
航空会社のインターンシップで出会ったインターン生や総務の担当者の方、現場の先輩方が明るく親しみやすい人ばかりだったことや、インターンを通じ、直接的な航空機整備だけではない広いフィールドで働けると知ったことから、こんな人たちとやりがいを感じながら一緒に働きたいと思うようになりました。(20代女性、整備・製造)
大学進学当初は漠然とパイロットを志していましたが、学生時代に携わった航空部での経験をきっかけに、航空機は一人で飛ばすものではなく誰かが誰かを支えながら安全と夢を運んでいるんだと捉えるようになりました。航空部で指導員を務めていたのが航空会社の方で、その人に憧れて同じ会社に入社し、現在は整備の仕事をしています。(30代男性、整備・製造)
受験生の頃に「宇宙兄弟」という漫画にハマっていて、航空宇宙を学べる学部に行きたいと考えていました。調べる中で宇宙関連の開発や部品製造を行っている企業は、航空機の部品・機体製造にも関わることが多いと知り、航空会社もいいなと思うようになりました。(30代男性、整備・製造)

毎日の仕事はもちろん大変なことやつらいこともありますが、それでも続けられる理由のひとつは「この仕事をしていてよかった!」と感じる瞬間があるから。皆どんなときに仕事の楽しさややりがいを感じているのでしょうか。

1便1便仲間とハンドリングし飛行機を出発させた瞬間。イレギュラーに翻弄されながらも必死にお客さま対応をして、それが感謝されたとき。(30代男性、グランドスタッフ)
多客期やイレギュラーが起きたとき、忙しさや大変さに負けずお客さま対応を行い「ありがとう」「大変だと思うけど頑張ってね」など温かい言葉をいただくととてもモチベーションが上がり、仕事が楽しいと感じる。(20代女性、グランドスタッフ)
チームでコミュニケーションをとり、「全員でフライトを飛ばした」という達成感を感じるとき。(20代男性、グランドハンドリング)
遅延して到着した飛行機を折り返し定時で出発させるためにチームワークを発揮するときに一体感を感じる。(30代男性、グランドハンドリング)
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どんなに忙しいカウンター、ゲートであっても、仲間と協力して安全にかつ定時で出発させることができたときにとてもやりがいを感じる。外国の方とコミュニケーションが取れて楽しい。(20代女性、グランドスタッフ)
航空機のプッシュバック後の見送りの際に、お客さまが手を振ってくれるとき。(20代男性、グランドハンドリング)
仕事を終え誰もいない空港を歩いていて、「すごいところで働いているんだ」と実感したとき。(20代男性、グランドハンドリング)
ふとランプにある機体を見たときに、「この機体のエンジンは自分が触ったものかもしれない」と思うと、使命感を感じ身の引き締まる想いがします。(30代男性、整備・製造)
空港で自分が整備した機体を見かけると「あの機体のタイヤは私が交換した!」と少し誇らしくなった。(30代女性、整備・製造)
仲間と協力して時間通りにお客さまをご案内し、最後に飛行機の扉を閉めるために走る瞬間は達成感がある。(30代女性、グランドスタッフ)
「機内食がおいしい」「食事が楽しみ」の声を聞くと嬉しいし、もっといいものを作りたいと思います。(20代女性、ケータリング)
サムズアップ(親指を立ててコンタクトをとること)で互いに業務を確認して安全を築き上げていると感じられる瞬間が好きです。(20代男性、客室)
そもそも飛行機と空が大好きです。毎朝起きて1日を想像すると幸せな気持ちになります。リムジンバスに乗って仕事に向かう時、羽田空港に近づくにつれ自分の会社の飛行機を見るとワクワクします。(50代女性、客室)
何人かで協力して納期内に作業を完遂させたとき。一人で作業することが多いので、チームプレーがあるとそれだけでやりがいを感じます。(30代女性、整備・製造)
お客さまから感謝されること、喜んでもらえた時、あーこういう人になりたいなと思えるような先輩に出会えた時、この仕事についてよかったと感じます。(20代女性、客室)
壊れたGSE(Ground Support Equipment。グランドハンドリング作業に使用する器材)を直し、オペレーターから「ありがとう、助かった」「すごい、そんなん出来るんや!」の一言をもらったとき。(30代男性、整備・製造)
仲間と協力して難しいフライトを遂行させたり、自分のサービスのアイディアが採用されお客さまから喜ばれたとき。(20代女性、客室)
問合せに回答をしたときに「わかりやすかった、よくわかった、親切に教えてくれてありがとう、理解できました」「大変なこともあると思うが、お身体に気をつけて頑張ってくださいね」などの言葉をかけていただいたとき。(40代女性、営業・旅行)
イレギュラー発生時、お客さまの振替便の手続きを行った際に「ありがとう」と感謝の言葉を頂戴した際にやりがいを感じる。(30代男性、グランドスタッフ)
お客さまから「ありがとう」「また乗りたい!楽しかった!」等直接感想をいただけたとき。(30代女性、客室)
プッシュバック完了後に手を振って送り出す瞬間。(40代男性、グランドハンドリング)
他部署と連携を取りながら、定時出発が難しいと思われていた便を定時出発させられたとき。(40代女性、グランドスタッフ)
やりがいを感じるのは貨物やお客さまの荷物が多いとき。みんなで力をあわせて全量搭載できると達成感があります。(30代男性、グランドハンドリング)
厳しい環境の中(天候など)や時間が厳しい中でも仲間と協力、助け合い、飛行機を無事に送り出せると、達成感とやりがいを感じる。(20代男性、グランドハンドリング)
満席でごはんを食べる時間も無いくらい大変なフライトをやり遂げたあとの充実感。息つく暇もないようなフライトでも、「私頑張ったな」と思えます。(40代女性、客室)
自分の子どもに「ママの飛行機テレビでてるよ、かっこいいね」と言われたとき。(30代女性、営業・旅行)
現場のお客さまが楽しそうに飛行機に乗っているのを見たとき。親族が楽しそうに乗っているとき。自身が乗務していて上空できれいな景色が見られたとき。(20代女性、客室)
フライト中に接点があったお客さまが、降りるときに私の方を振り返って会釈してから降りてくださったとき。(30代女性、客室)
高校生からの夢であったパイロットにはなれなかったが、陸のパイロットである「運航管理者」の資格所得のためにオペレーション業務や気象の知識について勉強しているとき、やりがいを感じます。(20代女性、オペレーション)
自分ひとりでは絶対に無理だと心が折れそうでも、皆が助けてくれて便を出発させることができたときに達成感がありました。仕事中に感動して涙が出そうになったことが2、3回あります。(30代男性、グランドスタッフ)

今の仕事も好きだけど、もし他の職種も経験できるとしたら……?自分の仕事“以外”でやってみたい仕事について職種別(グランドハンドリング、グランドスタッフ、整備、貨物、客室乗務員)に聞いてみました。みなさん、どんな仕事に憧れを抱いているのでしょうか。

  • 常に笑顔で接客している姿にプロフェッショナリズムを感じ、かっこいいと思います。
  • いつも走り回って大変そうですが、お客さま・定時制のために一生懸命対応してる姿がかっこいいです。
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  • 単純に飛行機を操縦してみたいからです。
  • 就くためにはそれ相応の努力が必要だが得られるものは大きいと思う。
  • かっこいいから。そしてモテそうだから。
  • 管制官の仕事に憧れます。見学してみたい。
  • いろいろな専門知識がいることや判断力が必要な場面が多く、誰でもできる仕事ではないと思い魅力的に感じる。
  • テキパキと業務をこなす姿がかっこいい。
  • 勉強は大変そうだが、やりがいのある仕事だと思うから。
  • 運航を支えるオペレーション部門の職種をやってみたい。航空関連産業のどの職種もお客さまを安全に安心して乗っていただくようにと同じ方向を向いて業務をしていること自体がかっこいいと感じている。
  • 機内食の調理をやってみたい。
  • 飛行機を安全に飛ばすにあたってなくてはならない仕事だから
  • 飛行機が無事に飛んでいくための砦として安全運航に最も直接的に寄与していると常に感じるから
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  • ずっとなりたかったけれどご縁がありませんでした。
  • 運航支援や発着便のスポット、お客さまの機内案内時刻などを決めるオペレーションの仕事は、フロントラインには出ないもののとても大切で素敵な仕事だと感じる。
  • パイロットはやはり憧れです。
  • いくつかの業務を経験したが、旅客(グランドスタッフ)が一番楽しくてやりがいを感じます。
  • 飛行機のプロフェッショナルで、なんでも知っているのがかっこいい。
  • 不具合の原因を理論的に分析し、完璧に修理できる姿を尊敬する。
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  • プライベートで飛行機に乗ったとき、グラハンのスタッフが到着時の誘導をする姿が機内カメラに映っていた。それをお客さまが真似をしているのを見て「お客さまに身近に感じてもらえそうな仕事でいいなあ」と思った。
  • お客さまに接する最前線でみんなキラキラ輝いているように見えるから
  • 旅客カウンターでの発券業務。色々大変なことはあると思うがお客さまと実際にコミュニケーションをとれるのは楽しそう。お客さまのワクワク感が伝わってきそう。
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  • 働く車が最高にかっこいいから。
  • 操縦してみたい!
  • 空を飛びたい。
  • あれだけの数の飛行機を的確に指示してイレギュラー時も素早く対応しているのがすごい。
  • 飛行機の出発時、整備さんやグラハンの方が晴れの日も雨の日も手を振ってくださる姿にはいつも感動する。
  • 客室乗務員なので、空港内の各種手続きなどに疎く、地上さんの苦労を分からないところも多々あるので、一度経験して勉強してみたい。
  • 貨物事業のweight&balanceの計算や、梱包の方法を考える仕事、物の形や大きさ、重さに応じてどのように積み込めば安全でいかに効率良く搭載できるのかを考えて仕事する難しさに魅力を感じる。
  • 縁の下の力持ちで、車両の取り扱い、オペレーションにセンスが問われる仕事だと思うから。
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  • 整備士の方、運行乗務員の方は、皆さんの安心に関わる仕事、短い時間での整備、揺れや離着陸の対応など本当にすごいなと思っています。
  • 飛行機の仕組みを知っていることがかっこいいと思う。でも自分は理系がさっぱりなので絶対に向いていない。
  • いつ何を伝えても的確に対応してくださる所を尊敬します。
  • 限られた時間の中で手際良く修理をしている姿は憧れる。
  • 飛行機を飛ばす!ということに憧れます。
  • パイロットや整備など、国家資格を持ってその機材のエキスパートになっているのは尊敬するし、かっこいいと思う。
  • 飛行機を操縦しているからこそ得られる達成感や、見られる景色があると思うからです。
  • 自然を相手に命をかけて仕事をする素晴らしい職業だと思っています。